安全基地とパラシュート

「挑戦に必要なのは勇気よりパラシュート」のタイトル画像

健康診断でまっすぐな瞳で「もう少し痩せましょう」と言われました。ちゃんさとです。
♯まだ大丈夫だと信じたい
♯現実を見ろ

相談支援専門員として日々活動していますが、
「なかなか一歩を踏み出せないんですよね」という場面によく出会うんですね。

でもって、ついつい背中を押したくなる。
しかも自分のことを棚に置いて。

でも最近、「そもそも順番が違ったのかも」と思う話に出会ったんですよ。
今日はその話です。

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航空機を進化させたのは??
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いきなりですがクイズです。

航空機を大きく進化させたのは、なんだと思いますか??

ジェットエンジン?
新しい翼の形?

実は、こういう逆説があるそうなんです。
(山口周さんが対談の中で話されていて、面白いなと思ったので引用させていただきます)

航空機を進化させたのは、ジェットエンジンではなくパラシュートだった。

え、パラシュート??って思うじゃないですか。
飛ぶ道具じゃなくて、落ちるときの道具でしょって。

でも理屈を聞くと、なるほどなんです。

パラシュートがあるから、いざとなれば脱出できる。
だからテストパイロットは、思い切った挑戦ができた。

安全網が、大胆な挑戦を可能にしたんですね。

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愛着理論と安全基地
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結論です:人は、安心があるから挑戦できる。

実はこれ、心理学が赤ちゃんの研究で、とっくの昔に証明していたことなんです。
それが「愛着理論」と「安全基地」の話。

イギリスの精神科医、ジョン・ボウルビィという人がいます。

1950年代頃まで、「赤ちゃんはミルクをくれるから母親に懐く」と考えられていたんですって。

でもボウルビィは、こう主張したんです。

大切なのは食べ物よりも、心の結びつきだと。

赤ちゃんは、安心できる人のそばで充電して、
充電が終わったら、また冒険に出ていく。

泣いてしがみついたままじゃないんですよ。

この「戻れる場所」のことを、心理学では安全基地と呼びます。

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つまり、安心と挑戦は反対のものじゃなくて、セットだったんです。

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足りないのは勇気じゃないのかもしれない
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「いや、それ赤ちゃんの話でしょ」って思うかもしれません。

でもね、子どもの頃の愛着の形が、大人になってからの不安のなりやすさにつながることも、研究で分かってきているんですよ。

一歩を踏み出せないとき、僕たちはつい「意志が弱いからだ」と自分を責めてしまう。

でも、ちょっと待ってほしいんです。

足りないのは勇気じゃなくて、安全基地の方かもしれない。

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支援は背中を押す仕事じゃない
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これ、支援の話にそのままつながるなと思っていて。

失敗しても、ここに戻ってこられる。
あの人が、また話を聞いてくれる。

そう思えたとき、人は初めて外の世界に踏み出せるんですよね。

だから支援って、背中を押す仕事というより、
戻ってこられる場所(安全基地)を作る仕事なんじゃないかなと思うんです。

偉そうに言っていますが、ボクも反省ばかりで。

「そろそろ挑戦しましょう」と言わずとも、顔に出ている瞬間がめちゃくちゃあります。

基地もないのに、背中だけ押そうとしたことが何回もあるんですね。

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今日の小さな一歩
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もし今、なかなか一歩を踏み出せないでいたら。
あるいは、踏み出せない誰かを支えていたら。

少しだけ、考えてみてほしいんです。

足りないのは、勇気でしょうか。それとも、パラシュートでしょうか。

自分の安全基地になっている人の顔を、ひとりだけ思い浮かべてみる。

人じゃなくてもいいです。
・場所
・コミュニティ
・趣味の時間
・大切な自分との時間

今日は、それだけで十分です。

みなさんの「パラシュート」は、なんですか??

ではまたー。

目次

naKaraからの補足|一歩を踏み出す前に「戻れる場所」を一緒に考える

「働いてみたい」
「一人暮らしをしてみたい」
「新しい福祉サービスを利用してみたい」

やってみたい気持ちがあっても、「うまくいかなかったらどうしよう」と不安になることがあります。

そんなとき、挑戦することだけを考えるのではなく、もし難しかったときにどうするかをあらかじめ考えておくことも大切です。

たとえば、「困ったときに誰へ相談するか」「少し休みたいときはどうするか」「一度立ち止まったときに、どこからまた始めるか」。

そうした選択肢が分かっているだけでも、「やってみよう」と思えることがあります。

相談支援では、ご本人の希望を聞きながら、必要な福祉サービスや周囲の支援を一緒に整理していきます。

大切なのは、最初から失敗しない計画をつくることではありません。

実際にやってみて、「少し違った」「今はまだ難しかった」と感じたときには、その時点の状況や気持ちを確認しながら、次の方法を一緒に考えていくこともできます。

naKaraでは、前へ進むことだけではなく、安心して立ち止まったり、戻ったりできることも含めて、その人らしい一歩を考えていくことを大切にしています。

新しいことに挑戦したいけれど、不安がある方へ

「やってみたいけれど自信がない」
「失敗したらどうなるのか心配」
「今の生活を変えたいけれど、何から始めればいいか分からない」

そのような段階からでも相談していただけます。

いきなり大きな目標を決めるのではなく、今の生活や希望を一緒に整理しながら、「まず何ならできそうか」「困ったときにはどうするか」まで一緒に考えていきます。

相談支援について気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

ちゃんさと@精神保健福祉士/相談支援専門員

誰かの「どうしたい?」を聞いて15年。
自分の「どうしたい?」は、誰にも聞かれない。
対人援助職のための部屋を開いています(初月無料)。
障害年金・障害福祉はYouTubeで(3.7万人)。
すり減らない働き方の話→ https://chansato.substack.com

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