夏休みのこどものラジオ体操で一番張り切っている45歳のちゃんさとです。
♯一番声だして汗をかいてる
さて。
本日は「不安な気持ちは消さなくても良い」ってテーマです。
突然の告白ですが…
ボク、モノが捨てられないんです。
なんでだろうって考えてみたら、ボクはモノだけじゃなくて不安そのものも溜め込んでるなって。
ここが今日のテーマです。
「まだ着るかもしれない」の正体
片付けの話から始めさせてください。
ボク、特に服が捨てられないんですよ。
1枚捨てるのにも、結構な気合いが必要で。
「なんか、また着るんじゃないか」
「来年は絶対に着る……かもしれない」
いろいろ考えてしまうんですよね。
でもこれ、よく考えたら、まだ来てもいない未来を先回りして心配しているんです。
「捨てた後で、必要になったらどうしよう」
つまり、不安なんですよね。
モノを溜めるって、不安が形になったものなのかもしれません。
19年やっても消えないもの
正直な話をします。
ボク、この仕事を19年ほどやっています。
相談支援専門員としては15年くらいですが、精神科のソーシャルワーカーを始めたときから数えるとそれくらいです。
それでも、いまだに夜こういうことを考えるんですよ。
新しい方を担当することになった前の日とか。
「大丈夫かな」
「この関わりで合ってるかな」
「なんか見落としていないだろうか」
「ちゃんとやれているかな」
布団に入ってから、ぐるぐるするんですよね。19年やっていても、これだけはなかなか消えません。
で、以前のボクは、これをどうにかしようとしていたんですよ。
不安が湧いたら消しにかかる。
たとえば、必要以上に確認の電話をしたり。
一人で全部抱え込んで、情報を集めまくったり。
とにかく動けば、安心できるはずだっていう信念があったんですよね。
でも、だいたい逆でした。
情報を集めれば集めるほど、心配のタネが増える。
不安を消そうとして、動けば動くほど、不安が大きくなる。
あれ、なんだったんだろうなって、ずっと思っていたんです。
こういった経験のある方いませんでしょうか?
「あるがまま」という日本生まれの知恵
これね、森田療法というものにつながる話なんです。
聞いたことがある方もいるかもしれません。
100年ほど前に、日本の精神科医の森田正馬って方が、禅の考え方をもとに作ったものなんですって。
日本発の心の治療法が今も世界で使われている。
ちょっとすごくないですか。で、その中心にあるのがこの言葉です。
「あるがまま」
どういうことかというと、不安を無理に消そうとしない。
自然に湧いてくる気持ちとして、そのまま置いておく。
……いや、それができたら苦労しないだろって思うじゃないですか。
ボクも正直、思うんですよ。
でも、この考え方が面白いのはその先なんです。
不安を消そうとする代わりに、目の前のことを淡々とやる。
不安があるまま一緒にやっていく。
そうするとどうなるか。
不安と戦うのをやめると不安はただの「同乗者」になる。
これ、めちゃくちゃ良い言い方だなと思ったんですよね。
助手席に不安が座っている。
でも、ハンドルを握っているのは自分。追い出そうとするから、暴れるんですよ。
乗せたままにしておけば、意外と静かにしているかもしれない。
不安の裏側に隠れているもの
ここからが、ボクが一番「なるほどな」となったところです。
森田療法では、こう考えるんですって。
不安の裏側には「もっとよく生きたい」という願いが隠れている。
これを「生の欲望」と呼びます。生きるほうの生。
つまり、不安と願いはコインの裏表なんですよね。
さっきのボクの話で言うと。
「この関わり方で合ってるかな」という不安の裏には「ちゃんとこの人を支えたい」という願いがある。
「見落としていないかな」の裏には「取りこぼしたくない」という願いがある。
つまり…です。
不安が強いのは、それだけ大事に思っている証拠。
これ、対人援助職には結構、救いになる話じゃないですか。
ボクらは、不安になる自分を「まだまだ未熟だな」「全然やれてないな」って責めがちなんですけど。
19年やっても不安なのは、下手だからじゃなくてまだちゃんと大事に思えているからなのかもしれない。って思うわけです。
そう考えると、ちょっとだけ見え方が変わってくるんですよ。
だから今のボクは、不安が出てきたときにこう聞くようにしています。
「この不安の裏にどんな願いがあるだろう」
答えが出ると不安が急に敵じゃなくなるんですよね。
分からないままにしておくから敵にしてしまうんです。
これ、利用者さんに対しても言えるなと。
これ、ボクら自身だけの話じゃないなと思っていて。支援の場面で、こういうこと、ありませんか。
「不安で外に出られない」
「働きたいけどこわい」
そういうとき、ボクらはつい不安を消そうとするんですよ。
「大丈夫です。そんなことないよ」って言ったり、不安の原因を取り除こうとしたり。
もちろん、それが必要なときもあります。
でも、「あるがまま」の発想でいくと、アプローチが変わるんですよね。
不安をゼロにしてから動くんじゃなくて、不安を乗せたままちょっとだけ動く。
そして、その人の不安の裏側にある願いを一緒に見つけにいく。
「こわい」の裏に「本当は働きたい」があるかもしれない。
「つらい」の裏に「本当は誰かとつながりたい」があるかもしれない。
ここが見つかると、不安は動けない理由じゃなくて動きたい証拠に変わってくるんですよ。
偉そうに言っていますが、ボクもまだ半分くらいしかできていません。
だからこそ一緒に進めていけたらと思っています。
最後に
もし今、何か不安を抱えている方がいたら。
消そうとするのを一回だけやめてみてください。その代わりに、こんなふうに聞いてみる。
「この不安の裏にどんな願いがあるだろう」
たぶん…何かしら出てくるはずです。
その願いのほうを今日は大事にしてみてください。
不安は助手席に乗せたままで大丈夫です。
みなさんの不安の裏にはどんな願いが隠れていますか。
ではまた。
この話は、Voicyでも話しています👇
naKaraからの補足|不安があるままでも、相談して大丈夫です
「働いてみたいけれど不安がある」
「一人暮らしをしてみたいけれど、自信がない」
「福祉サービスを利用した方がいいのか分からない」
何かを変えたいと思っていても、不安があると「もう少し落ち着いてから」「自信がついてから」と考えてしまうことがあります。
けれど、相談するために不安をなくしておく必要はありません。
naKaraでは、「何が不安なのか」「本当はどうしていきたいのか」を一緒に整理しながら、今できそうなことを考えていくことを大切にしています。
たとえば、いきなり大きな目標を決めるのではなく、
「まず話を聞いてみる」
「見学してみる」
「どんな選択肢があるのか知る」
といった、小さな一歩から考えることもできます。
不安があることと、前に進みたい気持ちは、どちらか一方だけではありません。
「やってみたい。でも怖い」という気持ちも、そのまま相談の場に持ってきていただいて大丈夫です。
まだ「どうしたいか」が決まっていない方へ
相談支援では、最初から目標や答えが決まっている必要はありません。
「今の生活で少し困っていることがある」
「このままでいいのか分からない」
「何から考えればいいのか分からない」
というところからでも、一緒に整理していくことができます。
ご本人の希望やペースを確認しながら、必要に応じて利用できる福祉サービスや支援について一緒に考えていきます。
相談支援について気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。





